認知症の患者さんのご家族は、日々大変な生活を送っています。

認知症って?

認知症にも様々な型があり、一番多いのがアルツハイマー型であり、脳にアミロイドなどの特殊なたんぱく質がたまるため、脳神経細胞を破壊していくと言われています。

次に多いのがレビー小体型という幻視や妄想などがみられる認知症で、アルツハイマー型が女性に多いのに対し、やや男性の方に多く見られるようです。

レビー小体型はパーキンソン病に似た症状もあるようです。手指の震えや足が前に出ないなどの身体症状を伴います。

他にも脳梗塞、くも膜下出血などから来る脳血管性型やピック病と呼ばれる奇行な行動が目立つ前頭側頭葉変性型、年々増加傾向にある若年性認知症は進行が早く完治が困難であることはよく知られてますが、さらに他にも様々な型があるようです。

家族への支援が必要

認知症は本人の自覚がない場合が多いため、身近なご家族はとても戸惑い悩むことが多いです。老化による物忘れと忘れたことすら忘れてしまう認知症とでは差がありますよね。

本人への支援とともにご家族への支援が同時に必要です。レビー小体型の場合には、被害者意識や睡眠障害も多く見られるため、夜中に起きてどこかへ行こうとしたり、実際徘徊して行方不明になることも多いだけに注意が必要ですよね。

前頭側頭葉変性型であるピック病は、反社会的な行動をしたりすることも多いため、周囲からの理解を得られずご本人ばかりでなくご家族も孤立しがちです。

治療や対応の窓口

認知症サポーター養成講座は、各都道府県市町村でも毎年催されています。関心は高まっているものの、なかなか支援の輪が大きくならないというのが現実です。実際に身近に当事者がいなくて、悩んだことがない人にはわからない世界かもしれません。

自分の家族が当事者になった場合の相談窓口は、居住区市役所高齢福祉課までご相談下さい。他には社会福祉協議会や包括支援センター、地区の民生委員さんを通しても話ができます。

悩んでいても解決しないのが辛いところですね。しかし、老いは平等にやってきます。自分の親や伴侶の認知の衰えを見るのは辛い現実ですが、使える制度を活用し少しでも良い手立てを考えましょう。

国は介護離職0を謳っています。家族だけで抱える時代ではなく、介護保険や民間の私的サービスも利用し、誰もが安心できる介護を目指しましょう。

これからの時代、健康寿命を延ばすことが理想ですが、いつなんどき自分も認知症になるかわかりませんものね。お互いさまの意識で、助け合っていきたいですよね。