痴呆症の目立つ特徴は物忘れです。どんな人でも何かを忘れてしまうことはありますが、それが極端な状態になってしまいます。
例えば、自分の家のある場所が分からなくなります。
痴呆症の治療には内服薬が使われます。
最近は治療用の薬が増えて、選択の幅が広がりました。痴呆症の予防は脳の活性化です。
痴呆症の原因は脳の衰え
痴呆症は脳の衰えによって起こるのです。
年齢を重ねたら、体内に老廃物が増えてきますよね。脳の中でも、それと同じようなことが起こるんです。
体の老廃物は外に出ていきますが、脳の場合は出にくいので、困った状態になります。
この老廃物はアミロイドβと呼ばれたり、レビー小体と呼ばれたりします。
老廃物のせいで、脳が正常に働かなくなります。一番影響が出るのは、記憶です。
いろいろな事を忘れるようになります。最初は最近のことだけを忘れますが、この病気がひどくなると自分の名前や、家族の顔さえも忘れるようになります。
治療には薬が使われる
この病気の治療には、薬が使われるんです。飲み薬で、それをずっと飲んでいきます。
昔は1種類しかなかったのですが、今は3種類あります。
飲み薬のほかに、貼り薬も開発されました。
この貼り薬は飲み薬にくらべて、副作用が少ないです。
痴呆症にはいろいろと困った症状があります。記憶障害のほかに、妄想や性格の変化、うつの状態などがその例です。これらの症状は物忘れよりもひどくなって、家族を悩ませることがあります。
これを治療するためには、精神科で使われている薬が使われます。
脳の働きを正常にする薬です。患者さんに合う薬を見つけるのが大変な場合がありますが、合う薬が見つかったら、困った症状は劇的に改善することが多いです。
漢方薬も使われます。漢方薬はこの病気による病的な妄想を良くすることができます。
前の段階で食い止めるのが一番有効
痴呆症になる前の段階に、軽度認知障害があります。
この時に治療を始めたら、痴呆症にかかる恐れは非常に小さくなります。
軽度認知障害でも物忘れはあります。それでも生活に支障の出ることはありません。
自分で何とか自立して生活できます。軽度認知障害だったら適度な運動をしたり、脳を活性化したりして、それ以上進行しないようにできます。
手芸や絵画などの趣味を持って続けましょう。
それだけでも良いのですが、体を動かすことはさらに有効です。ハードな運動ではなくて、ウォーキングのような負担の少ないものでも、予防効果があります。