認知症は脳の認知機能が低下することで生活に支障が出てくる病気のことです。

現状では完治することは不可能とされていますが、早期の段階で適切な治療を受ければ、服薬などで病気の進行を遅らせることはじゅうぶん可能です。

このことは自分らしい生活を送る上ではとても大切なことです。ですから認知症かどうかであるかのセルフチェックポイントは、知っておくに越したことはないと言えます。

病院ではどのように判定されるのか

病院に認知症かどうかを相談に行った場合、その判定のための材料は次の3つです。まずは本人や家族への問診です。

症状が進行している状態では、この時点で明確な判定される場合もあります。それから知能テストです。

これは多くの病院で共通して使用されているテストです。そのテストで一定基準の点数に満たなかった場合は、認知症だと診断される場合があります。

そして最後は画像診断です。これは脳の画像診断のことで、アルツハイマーの場合は脳に特殊なタンパクが蓄積してしまっていたり、脳血管性の場合は脳に何らかのダメージが発生している場合もあります。

画像診断では、そうしたところも確認できるので判定材料になり得ると言うことです。

セルフチェックのポイント

 

認知症かどうかと迷っているくらいなら、一刻も早く病院に行って相談した方が良いのは確かなことです。

ただそうは言っても、やはりまずは自分で確認したいと言う方も多いかもしれません。そのような場合のセルフチェックポイントとしては、まずは物忘れが挙げられます。

物忘れと言っても、物事の詳細ではなく物事そのもの、あるいは何かや誰かの存在そのものを忘れてしまっている場合は要注意です。それから性格の変貌もポイントです。

今まで物事に細かかった人が、急に何ごとに対してもいい加減になったとか、温厚だった人が、特別な理由もないのにやたらと怒りやすくなったなどという場合は認知症である可能性も疑われます。

知能テストの内容も知っておく

病院で行われる知能テストの内容は、それほど多くはありません。ですからその内容を知っておき、自分で行うのもセルフチェックの方法です。

まずは現在の年齢、それから今日の日付、年、月、日、曜日、そして今いる場所を問います。
次は3つの言葉、桜・電車・猫、あるいは梅・犬・自動車を覚えてもらいます。

その後、100から7を順番に引いていってもらいます。続けて6・8・2そして3・5・2・9の数字群を逆から口にしてもらいます。

この後には、先程、覚えた3つの言葉を思い出して答えてもらいます。それから5つの関係のない品物を、1つずつ品物の名前を口にしながら見せて隠していきます。

そして何があったのかを答えてもらいます。最後は知っている野菜の名前を口にしてもらうと言う内容です。

それぞれに点数がついており、同時、それぞれに見当識や短期記憶、計算と言った記憶分野が設定されているので、答えられなかったと言うことはその部分の記憶力が低下していると言えます。

もし、設問の多くに答えることができなかったと言う場合は、一度、病院に相談をするのが望ましいです。