認知症には様々な種類のものがあります。いずれも原因や代表的な症状は異なります。ただ共通して言えるのは、早期発見できれば進行を遅らせることができたり、有効な対策をとることが可能であるという点です。そしてそのためには、比較的、軽度の症状が出てきた段階で医療機関に相談をすることが必要です。
軽度の認知症とはどう言った状態か
認知症とは、脳の認知機能が低下することで生活に支障が出てきている状態のことを言います。そしてこの状態が進行すると、たとえばアルツハイマー型であれば、脳が委縮してしまい、体を動かすことすらできなくなってしまうような状態に陥ることもあります。
逆に軽度の場合は、生活に支障は見られるが、その程度もまた軽度であるため深刻にとらえられにくいという状態が考えられます。このような状態を見逃してしまうと、早期発見、早期治療のチャンスを逃してしまうことにもなりかねないので、以下のような点に気を付ける必要があります。
症状で気を付けたい点とは
認知症の代表的な症状と言えば物忘れです。
しかしこの病気による物忘れの場合は、物事の詳細を忘れるのは勿論ですが、物事そのものを忘れてしまうと言う特徴があります。
たとえば友人とレストランに行って食事をしたとします。
そのレストランの名前やメニューの名前が思い出せないという場合は、加齢による物忘れと判断することができます。
ですが認知症の場合、軽度であってもレストランで食事をしたことそのものを忘れてしまっているとか、友人とレストランに行ったことを忘れてしまっていると言うような状態が見られることが多くなります。
そしてもうひとつは、感情の変化が大きく出やすいと言うのも、軽度の段階で気を付けておきたい点です。これは進行と共に、見られることが多い症状であるためです。
今まで温和だった人が、急に攻撃的、反社会的な言動をとることになったとか、ある人の表情から感情を読み取るのが難しくなってきたと言う場合は気を付けるべきと言えます。
病気がある人は要注意
更に軽度の人であっても、過去に病気をしたとか、今現在、病気を抱えているという人は注意が必要です。特に認知症と関係がある病気の場合は、それにより症状が一気に進行することも考えられるためです。
たとえば脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患は、その代表と言うことができます。
更に生活習慣病も近年では関係が深い病気だと言われているので、心当たりがある場合などは気を付ける必要があります。