高齢者人口の増加に伴い、老人性の認知症になる高齢者が増えています。
老人性の認知症は早期に発見して病院で適切な治療を受けると、症状の進行を抑制することができます。
老人性の認知症になるともの忘れがひどくなるなどの症状が現れてきます。
老人性の認知症の主な症状
老人性の認知症になると認知機能が低下するため、もの忘れがひどくなってきます。
食べたばかりの食事のメニューを忘れたり、人の顔や名前を忘れてしまうことが増え、悪化すると自分の名前や家族の名前も忘れてしまいます。
このような記憶障害は脳細胞が破壊されることによって起こりますので、もの忘れがひどい時は要注意です。
老人性の認知症の前兆と病状の進行
もの忘れがひどくなることが前兆になりますが、本人が気づかないまま病状が進行するケースが多いです。自宅の電話番号をど忘れしたり、人の顔や名前を思い出せないことは若い人でもよくありますが、もの忘れが頻繁に続く場合は脳の認知機能が低下している可能性が高いです。
病状が悪化すると、今まで問題なくできていたことができなくなってきます。
主婦の方は毎日食事を作ったり、洗濯などの家事を行っていますが、病状が進行すると食事の作り方がわからなくなったり、洗濯の仕方がわからなくなってきます。主婦の方が家事ができなくなってきた時には病状が進行している可能性が高いので注意を要します。
若い頃からずっと車を運転していた人も病状が進行すると、車の運転ができなくなってきます。病状が進行した高齢者が車の運転をすると、アクセルとブレーキを踏み間違えたり、道路を逆走することがあり、交通事故に繋がりますので大変危険です。
病状が進行した高齢者は運転免許証を返納して、車の運転をやめることが必要です。
BPSDの病状の特徴
BPSDの病状は個人差がありますが、主な病状には徘徊や弄便、物盗られ妄想などがあります。徘徊とは目的意識もなく外出し、外を歩き回った挙句に自宅の場所がわからず帰宅することが困難になることをいいます。
徘徊をしている時に交通事故の被害に遭う可能性がありますので、徘徊の病状が出ている場合には、必ず家族や介護士などと一緒に外出することが必要です。
弄便とは、大便を素手で掴んで壁や寝具などに塗る行為をいいます。
物盗られ妄想は通帳や印鑑などをどこにしまったのかがわからなくなり、誰かに盗まれたと勘違いすることをいい、弄便や物盗られ妄想の病状が現れた時には、速やかに医療機関を受診することが必要です。