認知症といえば高齢者特有の病気であることは多くの人が知っていますが、実は様々な種類があり、その治療法も異なことはあまり知られていません。認知症は本人も辛い病気ですが、介護をする人 も辛く、とても忍耐を必要とします。そこで、認知症の半分以上を占めるアルツハイマー型認知症の治療法について解説します。

アルツハイマー型認知症とは

認知症の半数以上がこの種類だと言われており、男性よりも女性に多いとされており、脳血管性等の認知症の患者数がほぼ横ばいであるのに対し、年々増加傾向にあるのが大きな特有の色です。

原因は、脳に特殊なタンパク質が溜まることにより、神経細胞が破壊され、認知機能に障害が起こるためとされています。

症状として最も典型的なものが、記憶障害です。最初は軽い物忘れ程度ですが、症状が進行していくと、例えば約束していても約束した事実すら忘れてしまいます。

次に、判断能力の低下も顕著になっていきます。例えば、出かける際に、髪をとく、必要なものを準備する、戸締りをするといった手順がわからなくなり、出かけることすらできなくなってしまうこともあります。

その他に、見当識障害などが見られるのもアルツハイマー型の特徴といえます。

アルツハイマー型認知症の治療法

2-22

実は、現時点でアルツハイマー型認知症の完治は難しいとされています
現在日本では、4種類の薬が投与されていますが、あくまでも症状を改善させることができる、若しくは進行を遅らせることができるのが、その効能であるということを理解しておかなければなりません。

言い換えれば、早期に発見できれば、薬の効果も大きく、また、進行のスピードもかなり抑えることができますから、少しでもおかしいと感じたら、まずは認知症専門病院で診察を受けることが大切です。

また、アルツハイマー型認知症と診断された場合、医師の指示通りに薬を処方することはもちろん大切ですが、楽しくリハビリをすること、また、自分でできることは積極的に自分で行うことが大切ですし、介護する人もこの点を踏まえ、介護しすぎないことも大切です。

脳は使わなければ、症状が進行する傾向にありますから、今までの生活をできるだけ継続することも治療に繋がるのです。

アルツハイマー型認知症の薬の副作用

薬物療法は、認知症治療の中心的な役割を担っていますが、副作用があるのも事実です。
副作用は薬の種類や症状の進行具合によっても様々ですが、食欲不振や嘔吐、下痢などの消化器系の体調不良や不眠やめまいなどが代表的なものです。

また、薬の自己管理が難しく、投与する量を間違えてしまい副作用を引き起こす場合もありますので、介護する人がしっかりと管理することも大切です。