アルツハイマー型認知症とは、認知症のひとつの種類です。認知症には他にも様々な種類があり、原因や代表的な症状などがタイプにより大きく異なっていることも珍しくありません。それぞれの特徴を知っておくことは、早期発見や治療に際して大切なことです。
認知症の種類を見てみる
認知症とは、脳の認知機能が低下することで生活に支障が出てくる症状のことです。
そのタイプとして、まずはアルツハイマー型認知症が挙げられます。
それから脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、そして正常圧水頭症なとが代表的な認知症の種類としては挙げられます。
それぞれで原因が異なる
アルツハイマー型認知症の原因は、脳に特殊なたんぱく質が蓄積することです。それにより脳の神経細胞が死滅してしまい、また進行すると脳そのものが委縮してしまいます。
脳血管性認知症は、文字通り、脳卒中や脳梗塞などの脳血管疾患により、脳にダメージが発生してしまうことが原因です。
レビー小体型認知症は、レビー小体と呼ばれる特殊なたんぱく質が、大脳皮質や脳幹に集中して蓄積されることが原因です。
前頭側頭葉型認知症は、頭の前にある前頭葉、頭の横にある側頭葉が委縮してしまうことで引き起こされます。
正常圧水頭症は、脳脊髄液が異常に頭に溜まってしまうことで脳の障害が引き起こされることが原因です。
症状の違いはどうなのか
アルツハイマー型認知症の症状の特徴は、記憶障害、見当識障害、判断力の低下です。
そしてそれらに伴い徘徊、物盗られ妄想、介護拒否などが出てくることもあります。
また進行性なので、症状が進行して脳が委縮してしまうと、体を動かすことも難しくなってきます。
脳血管性認知症の場合、症状の特徴としては症状がまだらに出やすいと言うことが挙げられます。これは脳のどの部分にダメージを、どの程度、負ったかによって症状の出方、種類に差が出やすいためです。
たとえば物忘れはあるけれど、計算はしっかりできるとか、見当識はしっかりとしているけれど、歯ブラシやお箸の使い方がわからないと言った状態です。
レビー小体の場合は、幻覚、幻視が出やすいのが特徴です。
またパーキンソンのような症状が出ることもあるので、手足の震え、表情喪失などが出てくることもあります。
前頭側頭葉型は、これらの部分が感情や言葉のコントロールに大きな役割を果たしていることから、それらに対する症状が出やすいのが特徴です。
たとえば感情がコントロールできないような、反社会的な行為を行ったり、言葉によるやりとりが難しくなるなどが挙げられます。
正常圧水頭症は、歩行に障害が出てくるのが大きな特徴です。ただこの種類に関しては、脳に溜まった脳脊髄液を抜くことで症状を改善することが可能です。