認知症は様々な原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなってしまったためにさまざまな障害が起こり、生活する際に支障が出てしまった状態を言います。

どんどん増え続ける認知症患者ですが、一言に認知症と言っても、種類や症状、対処方法は様々です。ではどんな種類があり、どんな症状があり、どんな対策をとればいいのでしょうか。

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型は、認知症の中でかかる人の割合が多く、女性に多くみられます。脳委縮によって起こるとされていますが、まだまだ解明されていない部分も多いですが、脳の萎縮と同時にすこしずつ症状が進行していきます。

ご飯を食べたかどうかわからないなどの記憶障害や、判断能力の低下、日にちが分からない・ものを見ながら絵を描くことができない、トイレの場所が分からないなどの見当識障害、外をウロウロ歩き回る徘徊、介護拒否、物盗られ妄想などといったことがみられるようになります。

対処の方法としては、早期の受診をすることで病気の進行を遅らせることができるので、できるだけおかしいと思ったらすぐに受診することが重要です。

徘徊などは判断能力の低下や見当識障害により危険な状況に陥りやすいので、連絡先を常備して周囲に協力を要請しておくとよいでしょう。また、無理強いせず否定的な言葉かけはしないなど、本人を不安にさせない対応が必要となります。

脳血管型認知症

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脳血管型は脳梗塞や脳出血など脳の血管障害によって起こり、男性に多くみられます
脳の血管が詰まっている脳梗塞が増えたりするごとに、症状が悪化してしまいます。

感情がコントロールできなくなるため感情失禁がみられたリ、服の上下や前後が認識できなかったり、言葉がなかなか出てこなかったり、箸や歯ブラシの使い方が分からなかったりすることがあります。

また損傷していない脳の部分は正常に働いているため、記憶症状がひどい一方で判断力は保たれているといった「まだら認知症」がみられるのも大きな特徴です。

脳の血流の状態に寄ってできる時と出来ない時があることを理解すること、脳血管障害を早期に治療して進行を抑えるといった対応が必要となります。

レビー小体型認知症

レビー小体型はレビー小体というたんぱく質が脳に溜まることで脳が委縮して起こるものです。パーキンソン病に似た症状が現れ、歩行の障害や体の動きが硬くなるので転倒しやすくなりますし、振戦もみられます。幻視や幻聴もみられ、具合のいい時には話が通じますが具合の悪い時には話が通じないのも特徴です。

いずれの種類も脳にダメージが与えられたために起こるのですが、脳の血流が良くなるような食生活を摂ったり適度のな運動を行う、良質な睡眠をとるなど日ごろから対策を摂ることも重要なポイントです。