「あれ?あの人の名前は何だったかな?」とか、「昨日の夕飯で食べたものが思い出せない」というようなことがあると、認知症が始まったかなと心配になることもありますが、高齢になるとある程度は誰しもが経験することであって、それほどの心配はありません。
でも、もう少し程度が進行して、どうもまだら模様で思い出すときと思い出せないというような症状が深刻になった場合は、それなりの検査と治療が必要になります。
まだら認知症とはどんな状態?
まだら認知症とは、普段は記憶もしっかりしていながら、突然奇妙なことを口にしてみたり、断片的に記憶がなくなるような症状となって現れる病気です。
アルツハイマー型とは異なり、記憶障害や計算力の低下はあるが、判断力や理解力はしっかりしており、知識や常識的なことは大丈夫という具合で、まだら模様で症状が出てくるのが特徴です。挨拶などのおつきあいなどでも支障はないのが通例ですが、感情的には不安定という要素も持っています。
原因は脳梗塞?
小さな脳梗塞が原因となると言われています。高血圧によっておこる動脈硬化から来るとも言われ、高血圧症の高齢者に発症しやすいものとされています。
また、大きな脳梗塞や出血などがあって起こるというものではないものです。小さな脳梗塞が何度が繰り返されているところから、起こる場合はあります。
そして、それが大きな脳梗塞につながる心配もあります。
大きな脳梗塞の経験がなくても、前兆ということもあるので、まだら模様が見られたら、早期に受診するのがいいのです。
その後は、脳血管障害の治療を定期的に受診し、お医者様に診てもらうことが大事です。また、生活習慣を見直すことも大切で、バランスの良い食事と適度な運動が、進行を食い止める決め手ともなります。
早期発見がポイント
まだら認知症は、まだ完全に治す方法はないと言われていますが、脳血管障害が影響している場合は、原因となる脳の疾患を治療すれば、進行を食い止めることは可能だからですし、放置すると症状はどんどん悪くなってしまいます。
その意味では、まだら認知症は早期の治療がとても大切です。歳だからしかたないなどと素人判断で割り切ってしまわないこと、深刻に受け止めてしっかり立ち向かうことが何よりも大事なことになります。
生活習慣については、タバコは厳禁となります。お酒もほどほどです。
運動不足は、身体だけでなく、心にも悪い影響となるので、適度に継続して行うことが大事になります。高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満などについては、それぞれを治すための努力も必要になります。