植物の茎や葉を薬用や香料に使用するハーブには様々な効能があると言われ、太古の昔から人々の間でたいへん重宝されてきました。
ハーブは単なる香りづけやリラックス効果を得るためだけに使用されるものではなく、薬に匹敵するほど病気の治癒を助ける力があり、ヨーロッパでは実際に医療の一種として使用されています。
認知症予防に効果があるものとは
ハーブには、頭をすっきりさせたり目覚めを良くするといった覚醒作用を持つものと、よく眠れるとか頭痛が和らぐ、心臓が楽になる、リラックスができるといった鎮静作用を持つものがあります。
ローズマリーやセントジョーンズワートのように、覚醒作用と鎮静作用との両方を持つものもあります。
これらにはロスマリン酸など海馬を中心とした脳の部位に作用する成分が含まれているので、上手に使用すればアルツハイマー認知症を予防する効果が期待できるのではないかと考えられています。
血液中の脂肪酸に含まれる不飽和脂肪酸の酸化が老化を促進して、脳梗塞や脳血栓などを引き起こす原因になるので、過酸化物質が身体の老化や認知症の原因になるといった仮定に立つならば、予防のために抗酸化作用の強いハーブを使うことも効果的です。
抗酸化作用の強いものとしては、青紫蘇、セージ、タイム、マジョラムなどが知られており、適切に摂り入れることで血中の酸化を防いで老化防止になります。
摂取方法について
認知症予防に効果のあるハーブの摂取方法は、アロマとして鼻からにおいを取り込んで大脳の海馬に作用するものもありますし、お茶にして直接身体に取り込む方法もあります。
生の葉のままか乾燥させてお茶にして飲むことで簡単に摂取することが可能です。
お茶にするのに適しているものは、ペパーミント、ローズマリーやセージ、ガラナなどで、リラックス効果が得られるものとしてはマジョラム、カモミール、ユーカリなどがあります。
認知症の方の中には不眠症になる方も非常に多いので、夜眠れずに徘徊するようになると介護者の負担にもなります。不眠でお困りの時は、身体にやさしいハーブティーを寝る前に飲むとリラックスしてゆっくり眠れるようになります。
注意事事項について
香りを楽しむ場合は特に心配はありませんが、お茶として摂取する時は使用を控えるべき場合や使用に注意が必要なことがあります。
高血圧やてんかんの持病をお持ちの方は、刺激が強いので使用することはやめておきましょう。効果効能が大変強いので過剰摂取は絶対にやめて適量を毎日続けるようにしてください。