認知症を確実に治せる治療方法は見つかっていません。しかし、脳は脂肪でできているため、摂取する油を変えることで症状を改善できるのではないかとも言われています。
脳トレも、手先を動かすことで集中力をアップさせたり、達成感を与えて脳機能に良い影響を与えられると考えられています。
食事からの改善方法
食べたものが体の一部になるということは、脳も同じことです。脳の60%は脂肪でできていて、代謝が活発なので常に細胞が入れ替わっています。脳に良い脂肪というのは、オメガ3脂肪酸です。
オメガ3脂肪酸の摂取量が少なくなると、記憶力や注意力といった認知機能が低下し、認知症以外にうつや不安を感じやすくなると言われています。
オメガ3脂肪酸には、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、αリノレン酸の3種類があります。このうち、脳と深い関わりがあるのがDHAです。
健康的な脳ほどDHAの量が多いです。αリノレン酸は体内で一部がDHAやEPAに変換されます。EPAは脳内でDHAに変換されます。
DHAを摂取する認知症改善方法
認知症改善で食べたいのが、マグロ、サケ、サンマ、イワシ、サバ、などの魚です。これらはブレインフードと呼ばれていて、脂に豊富なDHAを含んでいます。
これらの魚を1食につき1切れ×週3回以上食べるのがオススメです。魚が苦手という人は、野菜や果物、種子に含まれるαリノレン酸もDHAの供給源になるので、これを摂取してもいいでしょう。
αリノレン酸が多いのは、フラックスシードオイル(アマニ油)で、全体の58%がαリノレン酸です。1日1回大さじ1杯(15cc)を食事と一緒にとればOKです。
フラックスシードオイルは酸化しやすい性質があるので、低温加工品を選び、さらに酸素や光に当てないように冷蔵庫で保管して使いましょう。
DHAが脳内に十分に供給されると、DHAが潤滑油となって脳内神経伝達物質の受け渡しがスムーズになります。
脳トレによる改善方法
食べ物も大切ですが、体を動かすことも脳に良い影響を与えます。老人ホームなどでは、認知症の症状が進まないように毎日体操をしているところもあります。
折り紙やクイズなど、脳を鍛えるための脳トレをレクリエーションとして行うことも多いです。脳トレの効果は絶対ではありませんが、手先を動かすことで脳神経に刺激を与えて、それ以上の脳細胞の劣化を防ぐ効果が期待されています。